河口湖にお花見旅行に行った。目的地は桜、富士山、五重塔のコラボレーションが有名な「新倉山浅間公園」である。
行きは特急列車の予約が取れなかったため鈍行だった。中央本線で大月まで行き、そこで富士急行線に乗り換えて下吉田へ向かう。待合せの30分間に花見客と思われる乗客がどんどん乗りこんできて、通勤ラッシュにも負けない程度になった。隣のホームからは予約できなかった直通特急「富士回遊」が颯爽と出発していく。大きなその車窓からはゆったりとした指定席に座る乗客の顔がよく見えた。こちらに視線を向ける乗客が皆、一様に「可哀想......」という顔をしていた。
11:00、下吉田に到着。腹ごしらえに吉田うどんを食べた。肉うどん500円。安い。そして最高のコシ。
1玉を食べてまだ少しいけそうな気がしたので替え玉をしたのだが、替え玉の方が多いのではないかという量が来た。
お昼過ぎ、新倉山浅間公園に到着。
とにかく人が多い。9割が海外からの旅行客と思われる。いや9割5分はいたかもしれない。辺りは山に囲まれた長閑な風景なのに、人が多くて騒々しかった。日焼け止めやら香水やらのケミカルな香りが漂っていて海外の空港のようだった。
頂上にある展望台にももちろん長蛇の列ができている。展望台は5分の入れ替え制。入り口には交通整理をする案内員がいる。だが大半の相手には日本語が通じていない。整理は難航していた。「キープアウト!!」という必死の叫び声が何度も聞こえてきた。1時間くらい待ってようやく展望台に入れた。
2日目。富士山パノラマロープウェイで天上山を登った。
初日は待ちの行列に諦めていて、朝一で行けば待ちが少ないのではと期待があったのだが、9:00の営業開始時には既に行列ができていた。結局1時間待ち。
頂上でなにやら既視感を覚えたのが、5年前にトレイルランで一度来ていた場所だと思い出した。笹子駅から三つ峠を超え、天上山を通って河口湖に下りるコース。あの時も富士山が綺麗だった。
桜にはまだ早く全くお花見にならなかったのだが、2日間とも快晴で綺麗な富士山が見られたので、満足感はそれほど低くはない旅行だった。