迎春記

しがないゲイの日常

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2週目の人生計画(2024/02/25)

『ブラッシュアップライフ』を見終わった。ここ数年ドラマシリーズを1本見通すということが無かったけれど、これにはハマってしまい久々に完走。ストーリーはもちろんだけど、仲良し3人組のやり取りが見ていて楽しかった。ちょうど自分が仲の良い友達と集まった時の盛り上がり方と同じ。ああいうお喋りはいつだって楽しい。

ドラマを観終わったあとで、恋人と「2週目の人生へ行けたら何がしたいか」という話をした。

恋人の回答は、水泳をもう少し続けてみる、だった。小さいころから中学校を卒業するまで、選手コースで水泳を続けてきたものの、週6の辛い練習に耐えかねて、高校に上がったときに水泳はやめてしまったらしい。素直にいいなぁと思った。そして少し羨ましかった。私は飽き性なので、何かひとつのことに打ち込むという経験がなかったし、いま考えてみても打ち込みたいことなんて思い浮かばなかった。"その時一番楽しいことをやる"。それもまた悪くないと思っている。

私は少し考えて、結局同じような人生を送ると答えた。本編で言えば河口さんのタイプ。でも河口さんのように「どれだけ同じ線をなぞれるかを楽しむ」というのではなく、過去の細かい後悔を修正しつつ、1周目の人生を文字通りブラッシュアップした2週目にしたいとは思う。例えば、大学のときに飲みサーなんかに入らずにもっと真面目に勉強するとか、接客なんて苦手なのにガストでバイトとかしなきゃよかったとか。

一つだけ大きく方針を変えたいのは、さっさと周りにカミングアウトするということ。ドラマで描かれるタイムリープの仕様を見るに、人生をやり直したとしても自分の基本性質は変わらない。つまり、私は2周目の人生でも思春期を迎えれば同性に惹かれるだろう。1周目の「周りに隠す」という選択はほぼデメリットしかなかった。自分の作り上げたノンケキャラとの乖離に苦しんだし、嘘をつく羽目になるくらいならと友人らと一定の距離以上は歩み寄らなかったのももったいなかったと思う。でもバレて周りから拒絶されるのが、学生時代の自分(1周目)にはたまらなく怖かったのだから仕方がない。

でも2週目の私は知っている。数年後にはSNSというものが発達して、同じセクシャリティの人と出会う方法がたくさん生まれることを知っている。そういった人々は人口比ではマイノリティなものの、ひと1人が生涯に関わることのできる人数に比べたらはるかに多く存在していることも身をもって実感した。これならカミングアウトもできそうな気がする。

というわけで2周目はOpenでいきます。