3/3(月)
9:30起床。前日の日曜は終電まで飲み、就寝が1時半を過ぎていたので当然の結果。でも大丈夫。今日は代休である。先月は祝日出勤が2日、土日出勤が1回あったため、今月は代休が3日もある。全て月曜に振り替えたので毎週3連休となった。でもやるべき仕事が消滅したわけでは無いので素直に喜べない。というか怖い。これ以上に平日にしわ寄せされたら、頭の何かがはじけそうな気がする。
今日はジムとプールに行って、1日充実させるぞ......と思っていたのだが、昨日の脚トレで腰を痛めてしまっているので、1日家でソファーの上で寝たり、Youtubeを観たりを繰り返してひたすらゴロゴロしていた。「安静にしておかなければいけない」という大義名分があるので、こうした怠惰な過ごし方でも心穏やかだった。
3/4(火)
8時起床。本当は朝早く行って1日休んだビハインドを取り戻さねばならないのに、9:15の朝ミに間に合うギリギリの時間まで寝ていた。ベッドの上で冷静に「あ、会社に行きたくないな」と思っていた。1か月を過ぎてもなお終わりの見えない繁忙期に、ようやく私の中のもう一人の自分が気づいたような気がする。何かに夢中になっていていた人が「そういえば今日まだ何も食べてないな」と気づいて猛烈な空腹感に見舞われるように、私も「これは会社行きたくないなぁと思って当然の状況だよなぁ」と気づいた。それでも会社に行った自分。偉い。
腰の痛みは相変わらずで、ベッドから起き上がるのにも注意が必要だった。立ったまま靴下を履くのは不可能で、靴下を床に落とし、つま先を引っかけたあと、一度ベッドに腰かけて、最大限腰を折り曲げないようにしながら片手で靴下を引き上げる。こんな履き方ではすぐに靴下のゴムが伸びてしまう。が仕方ない。とにかく骨盤を後傾させると痛かった。
出社途中、正常な状態だと気が付かない骨盤後傾ポイントが、至る所にあることが分かった。階段の上り下り、上り坂や下り坂など、傾斜が変化するポイントでは軒並み痛む。きっと腰の奥にある何かが、自動車でいうダンパーのような働きをしていて衝撃を吸収してくれていたのだろう。でも今はそのダンパーに力が加わるのが辛い。だから歩行中は常に、腰周囲を下腹部のインナーマッスルで固める必要があった。ちょうど丹田の周囲に念を集中させて防御を固めるイメージ。そうやって細心の注意を払い会社のシャトルバスまで辿りついたあと、もう安心だと油断していたのか、シャトルバスが会社に入る最後の左折時、身体に遠心力がかかることを忘れて念での防御を怠っていた結果、今日最大の腰の痛みがきた。思わず「んあっ......!」と小さく声が出た。
3/5(水)
目覚ましの時間よりも15分早く起きた。いつもの通り身支度を整えると、やはり家を出るには15分早い。やることが無くて冷蔵庫を開けてみると、日曜に買ったまま忘れていたイチゴがあった。パックのまま10秒ほど流水で洗い、キッチンで立ったまま食べる。イチゴもまさか人気果物ランキング上位の自分が、こんなに雑な感じで食べられることになろうとは思ってもいなかったと思う。私も初めてやった。
イチゴを食べながら乗換案内を見ていると、1本早い電車に乗れそうであることが分かった。それに乗ることを決意すると、途端にのんびりした朝がせわしなくなる。駅まで少し小走りして何とか間に合った。思ったより腰は痛まなかった。
3/6(木)
会社で20年ぶりくらいにはんだ付けをやった。最後にはんだ付けをやったのは、中学の技術の授業だと思う。電子工作キットでデジタル時計を作った。今は知らないが、私と同世代の方はあったのではないだろうか。クラスの中の一人ははんだごてで学校ジャージを溶かすあの授業。数年後、私は大学で工学部という毎日はんだ付けをやっていそうな学部に進学したのだが、意外にも大学でその機会は一度もなかった。
もうこれで一生やることが無いと思っていたはんだ付けを、今日急にやることになった。人生何があるか本当に分からない。でも今日やったのは、中学時代にやったプリント基板に何十個もの発光ダイオードをひたすら固定していくようなものではなく、LANケーブルの中から2本の信号線を取り出して、同軸ケーブルのコネクタの芯線とGNDに接合するだけ。つまりはんだ付けが必要なのは2か所である。中学時代の友人の溶けたジャージを思い出して正直少し怖かったのだが、思ったより見た目も綺麗に仕上がって嬉しかった。
3/7(金)
N先輩から仕事の煽りが来て腹が立つ。現場は3人で土日も交代しながら対応しているという稼働状況を全く配慮してないような言い方だった。昔、同じようにプロジェクト状況が炎上していた時、公開で吊し上げられていたチームの先輩が「煽っても仕事は早くなりません」と言い返していて、私はおーカッコいい!と感動したことがある。それ以来、私の中の"いつか仕事で言いたい言葉"リストに眠っていた「煽っても仕事は早くなりません」を今こそ使う時だ!と思ったのだが、すんでのところで口にするのは止めておいた。結局、イラつきをぶつけても気持ちが晴れることはなく、雰囲気が悪くなるだけで何も良いことがない。心を無にして「了解です」と応答した。
3/8(土)
休日出勤。また代休が増える。今日は音声系統の設備点検をやっているのか、館内スピーカーから"ジブリオルゴールコレクション"のような音楽が聞こえてきたり、突然マイクテストをする作業員の声が聞こえてきたりした。オルゴールの音色は心地よく、ウトウトしてしまった。
夜は自宅で『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』を観た。伊勢志摩を巡って、最後は猿田彦神社を目指すコース。番組の最終盤、猿田彦神社で出川とおいでやす小田がおみくじを引き、それぞれ大吉と小吉を引いた場面で、恋人が「子どもの頃はおみくじって大吉しか引かなかったよな」と言っていて激しく同意した。私も昔は毎年のように大吉だったような気がする。それが大人になってからは大吉を引くことがめったにない。それどころか数年前には4年連続で凶を引くという逆の奇跡も発生しており、年の初めは100円をお納めして「舟にのれば風はなく、車にすれば行く手は高山重なりて」や「天に向かってお香を焚きたるがごとく、あなたの願いは届かないでしょう」といった表現力豊かな厭味を賜る、というのが私の恒例となっていた。
全国的に昔よりも大吉の数を減っているというのも考えにくく、きっと良い思い出の方がより記憶に残っているだけということだろう。本当に人の脳というのは良く出来ている。
3/9(日)
恋人とゴールデンウィークの計画を立てた。2泊3日で九州旅行をすることになった(高千穂峡と阿蘇山と祖母山)。