10/6(日)
昼食にラーメンを食べたのだが、案内された席が厨房に近いこともあり食べ終わった時には汗だくになっていた。その後、汗が引くまで休憩しようということになり喫茶店に入店。アイスコーヒーを1杯飲んで恋人は先に帰っていったのだが、私はもう少し残ってブログを書くことにした。
しばらくするとテーブルに1人になった私に「ここ座って良い?」とおばさんが声をかけてきた。年齢は70手前くらい。杖をついている。入口に近い4人掛けの席に1人で作業している手前、断ることも出来ず席を切り離してテーブルの半分を明け渡した。
しかしこのおばさんがとにかく絡んでくる人だった。最初はスマホとMagic Keyboadでブログを書いている私に「仕事してるの?」と話しかけてきた。ブログ書いていると答えると面倒くさい掘り下げになりそうだったので、「まぁそんなところです」と濁すと、「それお金出るの?残業代とか」と結局掘り下げられた。普段は話しかけるなオーラを前面に押し出すのだが、今日は何故だか会話に付き合ってみようという気になった。
ひとしきりコンプライアンスについての会話を終えると、「この本面白いから読んでみ?」と言って1冊の本を渡してきた。『今が分かる世界地図2023』という本だった。パラパラとページを捲ってみると、様々な統計データがランキング形式で紹介されている。内容的に全く興味はなかったが、おばさんがかなり読み込んでいるらしく、ページのいたる所が擦り切れているのを見て、少しこのおばさんとは気が合いそうだと思った。この辺りで「コーヒーでもおごろうか?」と言われる程度には距離が縮まってきている。しかし長話をするつもりはなかったので断った。
すると次は私がスマホと接続しているMagic Keyboadに目を付けられた。
「それ難しいの?」
「いや別に日本語の文章を打ってるだけなんで簡単ですよ」
「でも英語で打つんでしょ?」
「そうですね。ローマ字入力はいりますね」
そんなやり取りのあとで「何が難しい?」ときた。私の回答などお構いなしに、ローマ字入力 is 難しいという前提で掘り下げてくる。私は考えを巡らせて何とか一つ捻り出した。
「プレッツェルって打つのが難しいです」
おばさんはキョトンとなる。流石にローマ字入力の経験が無い人には伝わらない。私はこの辺が頃合いかなと思い「じゃそろそろ行くので」と言い喫茶店を後にした。