迎春記

しがないゲイの日常

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迎春日記(2023W08)

2023年2月20日(月) 晴れ

6時半に起床して、30分で身支度をして家を出た。今日は2時間かけて出張先に行かなければならない。先週末に遊んだM君から勧められた「OVER THE SUN」を、昨日から遡って聞き始めている。今まで聞かなかったのを後悔するくらい面白い。これ本当にミドルエイジの女性がメインリスナーなの?完全にミドルサーティの男性こと私に刺さるのだが。今まで自分の中でモヤモヤと感じていたことが、2人のやり取りで次々と言語化されていく爽快感。たまりません。

Ep.121(「書く」ことで「見えること」)は、ブログを書いている身としては特にグサっとくるものが多く、さっそく聞き直してしまった。以下、ぐっと来たところを引用。

人に見せるって思うと、ある程度正直に書かないといけないし、でも言いたくないこともあったりする。でも言いたくないこともあるということに自分は向き合わないといけない。たとえ書かなくても。結構カロリー使うよね。(18:55-)

わかる。ブログを書いていても、書きたくないことと向き合う場面が多々ある。「自分はこういう風に見られたい」という思いだったり、「正直に書いたら叩かれそうだな」という思いだったりが邪魔して、臭いものにふたをしたような、当たり障りのないつまらない文章になる。そしてそんな見栄を張ってしまう自分自身に幻滅する。これは確実にカロリー消費がある。

(誰でも書き続けていると、)自分自身の事を知って欲しいとか、人の前につまびらかにする覚悟がある文章が書けるようになってくると思うんだよね。そこから得られる底力ってすごく強い。私は書くことを続けてきて一番得たのはそれかもね。"魂の足"が太くなるというか。自分のことを読んでもらえるように、でも正直に、そして自己陶酔せずに書くっていうことは簡単なことじゃなかったけど、自力は着いた感じがする。(28:45~)

ここ聞いて細々とでもブログを続けていきたいなと改めて思った。自分はまだ魂に太い足がついている感覚なんてない。それどころか足すらなくてフワフワと周りの流れに流されてしまう。でも書き続けていればスーさんの域に達することが出来るのだと思うと、こうやって書くことが楽しく思えてくる。

2023年2月21日(火) 晴れ

いま断捨離をしていて、家の中に捨てようと思っている本や雑誌、その他もろもろが散乱している。最近は出社や出張が続いていて中々片付かなかったが、今日は在宅にすることができ、空き時間で一気に片付いた。売れる本を段ボールに詰め、ネットオフで買い取りの申請。売れない本、雑誌類はビニール紐で束ねた。休日は結局予定を入れてしまうから、こういった家の雑事が溜まりがち。1週間で1日でも在宅勤務ができるのは大きい。部屋が大分すっきりしたから、早く処分に出したい。

21時に仕事が終わりジムへ行く。外が寒い。今日は背中をやる。先週末Y君らと温泉に行ったとき、Y君の僧帽筋がバキバキだったのに影響を受けて、僧帽筋を意識してベンドオーバーロウをやった。いまいち効いている感じはしない。

2023年2月22日(水) 晴れのち雨

出社日。出社時と退社時の移動で「OVER THE SUN」を聞く。今日はEp.118(こうやってまた、1年過ごしていこうね。)の年賀状紹介回。「僕も彼氏もヘビーリスナーです。これからも配信楽しみにしてます」というお仲間の年賀状がサラッと紹介されて嬉しい。スーさんの紹介の"サラッと"感も良かった。世の中に「LGBT」という言葉が浸透して過ごしやすい空気が醸成されつつあるが、同時にその言葉によって明確な線引きをされてしまったような感じもある。スーさんのあのサラッと感には、そんな区切りを感じさせないone of them感があって嬉しかった。

家に帰宅したら、あすかむさんの『サイクル』が届いていた。

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あすかむさんのイラストはタイムラインにたまに流れてきていて「この人の絵良いなぁ」とは思うに留まっていたのだが、この『サイクル』の第一話を読んですかさずフォローしてしまった。

この第一話、3頁の3コマ目。「おすッ」「...おす」からの「うん」。この「うん」にやられてしまった。こんな「うん」言える人なかなかいない。これは自分の中にある意味、病的とも言える素直さと自信がなきゃ言えない「うん」。私の人生の中で出会ったことの無かった「うん」。私はこの「うん」と彼のまっすぐな瞳に心を奪われた結果、漫画の更新日を楽しみにしていたのはもちろんのこと、書籍化が告知されると発売時刻にリマインドを設定して、文字通り「秒で」買っていた。書籍の方はすでに売り切れてしまっているようだが、Twitterで読めるので皆さんもぜひご覧になって下さい。物語に進むにつれ、この「うん」の真っすぐさなど氷山の一角だと思わせる、彼の真っすぐな言動の嵐にきっと心掴まれるはず。

2023年2月23日(木祝) 晴れ

前日の就寝時間が深夜2時頃だったためか、目覚ましは7時にかけていたのに9時過ぎに起床した。恋人とスーパー銭湯に行こうということで9時に待ち合わせている。完全に遅刻。待ち合わせ場所に着いたのは10時半だった。猛省。

いつもは入浴だけだが、今日は1日ゆっくりしようということで岩盤浴もセットにした。まずはひと風呂あびて早めに昼食をとる。コロナがすっかり落ち着いた証拠なのか、レストランの待ち時間が40分もあった。岩盤浴へ行くには微妙な時間だったので休憩所に置いてあった『ベスト・エッセイ2022』を読みながら過ごす。その年に新聞・雑誌などで発表されたエッセイの中から選出されたエッセイ集らしい。

まず目に留まったのはアンガールズ田中のエッセイ。あの有名な「お母さんのお弁当」のエピソードだった。いつだかTwitterでも話題になっていたから有名な話だとは思うが、概要は次の通り。

それは「はねるのトびら」の企画、芸人のお母さんのお弁当対決での出来事。各芸人の母親が自分の息子が子供の頃に作っていたお弁当を持参し、タレントが食べたいと思うお弁当を順に指名していくという企画だった。ここで田中の母親の作った弁当は最後まで指名されず最下位になってしまう。出演者には「冷凍食品が入っていて愛情が感じられない」というダメ出しもされ、落ち込む田中の母親。しかし、その落ち込んだ母親を見た田中が、ここで会心の大立ち回りをしたのだ。

「おい!お母さん落ち込んでるだろ!冷凍食品がダメとか言うけどな、うちのお母さんは共働きで看護師をやっていて忙しかったんだよ!3交代で忙しい中、弁当も作ったから、冷凍食品くらい入るんだよ!でもな、身長を一番伸ばしたのはこの弁当だ!」

思わず号泣する田中の母親。エンディングでは他の芸人の母親も号泣するというバラエティー番組らしからぬ、心温まる結末になった。

この話はホント大好き。探したらYoutubeで動画が上がっている。これマジ泣きます。


www.youtube.com

あとは、レズビアンを公表している李琴峰さんのエッセイに面白い話があった。

同性愛者の間でたまに話題になるのが「自分自身と付き合えるかどうか」という問題だ。

......らしい。私の周りでは一度も上がったことが無いが確かに面白い。ちなみに李さんは「Yes」だった。

性的指向も性的嗜好も、性格も価値観も趣味も何もかも同じで、あらゆる秘密や情動を共有できる人間なら、これほど理想的な恋愛相手はいないのではないか。

わかる。特に我々のように日常生活の中で自分の要素とマッチした相手を見つけづらい身としては、まず自分自身というのが、もっとも身近でかつ完璧なマッチング相手ではある。

でもやっぱり自分は「No」だと思った(李さんの周りもNo回答が多かったらしい)。確かに自分のことを完璧にわかっている相手になるわけだから、一緒にいて何も気を遣わず、それでいて誤解も何も起こらない。それは楽な相手だとは思う。でもつまらない。楽だけど楽しくない。お互いやりたくないことは避け続け、最終的に自分の予想範囲内の人生を送る羽目になる。嫌ですね。

自分以外と付き合えば、相手の趣味で見に行った映画に影響されたり、自分でも思いつかなかったような提案をされたりすることで、自分の予想を超えたところに行ける楽しさがある。せっかく誰かとお付き合いをするならそういう予想外のハプニングが起こって欲しい。

2023年2月24日(金)  晴れ

6時に起床。冷蔵庫を開けると卵が1つしかない。昨日仕事終わりにスーパーに行くと、いつもはラックに胸の高さくらいまで積み上げられているはずの卵が売り切れていた。鳥インフルエンザ、恐ろしい。朝食ではそんな最後の卵を使った貴重な目玉焼きを食べた。

通勤中に「OVER THE SUN」を聴く。Ep.116(イマジナリー岡田、じゃなくてほら。)で宝くじで3億が当たったら何をするかの話(45:50~)。資産を1.5億持てば、年利3%の運用で年間450万の利益。1年間息をしているだけで、年収450万の暮らしができる。私も憧れる。だけど、もし宝くじが当たって私が1.5億円を手に入れたとして、そういう生活に切り替えるかというと、意外とそうではないと思う。仕事はし続けつつ今の年収+500万の豪華な生活を30年続けて使い切る方が良い。何だかんだいまの仕事は楽しいし、資産を持っていても相続する先もないし。もちろん根底に資産運用というものが良く分からなくて怖いという気持ちもある。

2023年2月25日(土) 晴れ

8時に起床して、恋人と待ち合わせて朝食を食べに行く。場所は2人の家の間にあり、よく待ち合わせに使う駅前にある喫茶店。オシャレな朝食をそれほど高くない値段で食べられるので気に入っている。9時ごろに入れば、それほど席も埋まっていない。

サーモンとアボカドのエッグベネディクト

食後にコーヒーを飲んでいるタイミングで、店員の方に新しいおしぼりを渡された。「お二人の似顔絵描いてみたんです」という粋な計らい付きだった。

手前が私。しっかりそばかす面になってる

午後から友人宅で『東京タラレバ娘』の鑑賞会のため、川越へ。タラレバ娘は名前は聞いたことがあったがこれまで見たことはなかった。まず通しで思ったのは、登場する男が奥田さん(速水もこみち)以外、最低だということ。一番腹立ったのは丸井(田中圭)。『おっさんずラブ』を観た時も、田中圭演じる「春田」には心底腹が立ったので、このままだと田中圭ごと嫌いになりそう。

一番良かった回は、倫子が北伊豆町のPRドラマの脚本を担当することになった回。小さな仕事だと見下していた倫子が、地元の人の熱い思いを知り「この脚本、もう一度書き直させてください!」というところは胸が熱くなってウルっときた。

終電の関係で、最終回を見ずに退散。帰り道、1か月だけHulu契約して見ようかとも考えたが、9話の時点で早坂さん(鈴木良平)と倫子が良い感じになって個人的には満足しているので、あのまま9話のラストのシーンは見なかったことにして、自分の中でめでたしめでたしとしてしまって良い気もしている。

2023年2月26日(日) 晴れ

8時に起床。遅めの朝食を食べ、恋人と解散したあと、ジムへ行って、洗濯をして、コメダ珈琲でブログの仕上げをした。通常営業の日曜日。と思ったら夕食後、食器を洗おうとしたら茶碗と味噌汁の椀がピッタリ重なって外れなくなり、無理やり引きはがそうとしたら椀の方が割れてしまった。悲しい。