迎春記

― 手持ち無沙汰なあなたにゲイの小噺を ―

2週間の恋 (1)

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こんにちは、しゅんです。突然ですが、今日より僕の初の自作小説である『2週間の恋』の連載を開始いたします!

 

目次

はじめに:2週間の恋 (1) - 迎春記

第1章  邂逅:2週間の恋 (1) - 迎春記

第2章  予感:2週間の恋 (2) - 迎春記

第3章  再戦:2週間の恋 (3) - 迎春記

第4章  審議:2週間の恋 (4) - 迎春記

第5章  交流:2週間の恋 (5) - 迎春記

第6章  謀略:2週間の恋 (6) - 迎春記

第7章  切札:2週間の恋 (7) - 迎春記

第8章  変化(1):2週間の恋 (8) - 迎春記

第9章  勝敗:2週間の恋 (9) - 迎春記

第10章  暗転:2週間の恋 (10) - 迎春記

第11章  変化(2):2週間の恋 (11) - 迎春記

最終章  帰結:2週間の恋 (12) 終 - 迎春記

エピローグ:2週間の恋 (12) 終 - 迎春記

あとがき:2週間の恋 (12) 終 - 迎春記

 

はじめに

 

初めに、執筆の経緯だけ簡単に書かせていただきます。

 

昨日、七崎良輔さん(以下、ななぴぃさん)の本をブログで紹介させて頂いたんですが、更新をお知らせした僕のツイートへ、まさかのななぴぃさんご本人からリプライを頂くことができました。これがめちゃめちゃ嬉しかった。

 

 

...まぁ、ちゃっかり「#七崎良輔」とタグ付けをして、あわよくば本人に届くような"罠"を張ってあったんですけどね。見事かかってくれました。ありがとうございます。

 

僕がもしクモだとしたら、それは部屋の中を徘徊して餌を取る「徘徊型」ではなくて、大きな巣を張って獲物がかかるのをじっと待つ「造網型」のクモということでありましょう。

 

そんなことを思って、何となく「クモ 造網性」でググってみたら、屋外でよく見かける"あのクモ"がヒットしました。ほら、足が踏切の遮断棒のように黄色と黒の縞模様になっているやつです。

 

その名も『ジョロウグモ』。漢字で書くと『女郎蜘蛛』らしいです。

 

...これ、何かゲイの間で使われるスラングっぽくて面白くないですか?笑

 

僕の友達に、ゲイの活動歴の浅い、いわゆる"初心者"の子ばかりを唆す不届き者がいるんですが、今度会ったらそいつのあだ名を『女郎蜘蛛』にしてやろうと思います。鉄拳制裁や!

 

 

話が逸れました。

 

昨日の記事の中で、Juerious Party(ななぴぃさんが主催しているゲイ向けのイベント)がきっかけとなってできた彼氏と、わずか2週間で別れてしまった話をチラッと書いていたのですが、ななぴぃさんから「2週間で終わった恋の話の続きが気になる!」とリプライにてコメント頂いたので、返歌として僕の"2週間の恋"に関して書こうと思った次第であります。

 

でももう5年も前の話ですし、正確なところを正直あまり覚えてないので、そこは僕の都合の良いように補完をして書こうかなと。笑

 

じゃそのまま"実話を元にした短編小説"にしちゃえ!というわけです。

 

初めての小説なので、拙いものになると思いますが、良かったらご一読ください。

 

では、はじまりはじまり。

 

今回のお話

第1章  邂逅

 

僕の元彼、ここでは『雅人』と呼んでおきましょう。もちろん仮名です。

 

最初は"Aくん"、"Bくん"みたいなイニシャルにしようかと思ったんですが、これを読んで下さる方が少しでも具体像をイメージできる「名前」の方が良いなと思ったのと、イニシャルから変な詮索をされたくないという思いから、ここでは『雅人』と呼ばせて下さい。

 

ちなみに僕の会社の先輩の名前です。実際の元彼の名前とは何の由縁もございません。...そこ。詮索はやめなさい。

 

元彼を褒め称えるような記事だったら別に詮索されても良いんです。でもねぇ...今から書くのは別れ話だし。

 

さらに、これを書いている僕の記憶は曖昧。小説用語で言えば、"信頼できない語り手"である僕が「忘れたところは自分の都合のように脚色する」なんて開き直っているもんですから、元彼からしたら恐怖そのものでしょう。ここは元彼の名誉のためにも仮名を使わせて頂くこととします。

 

満員電車では絶対に入口付近のスペースを譲らない僕。そんな僕にもね、それくらいの優しさはあるんです。

 

 

 

◎Day -21

 

雅人と初めて会ったのは5年前、2015年1月11日のことです。

 

よくそんな正確な日にちを覚えてるなって?

 

それは、古いtwitterアカウントを確認したからですよ。この日のツイートで、Juerious Partyについてのコメントがされていました。Twitterというのは、日記としてもなかなか優秀なものなのです。

 

ところが、そこにはあったのはコメントだけではありませんでした。

 

こんなみっともない写真が添付されたツイートだったんです。

 

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楽しんでるなぁ、僕。

 

写真に写る自分の姿を素直に解釈すれば、僕は酔った勢いで色々な人のネームシールを奪い取ったり、初対面の人をお姫様抱っこしたりしていたようです。あとやたらと顔が赤いですね。

 

ちなみに月マークで隠しているところは、元彼の名前のネームシールです。名前と「月」との間に関係性なんてもちろんありません。...そこ。詮索はやめなさい。

 

これらのことはあまり覚えていないんですが、それは果たして5年前のことだからなのか、当時の僕ですら酔っていて覚えていないのか、それは神のみぞ知るところですし、話の本筋ではないので今回はやめておきましょう。

 

 

この頃の僕と言えば、初彼氏と別ればかりで、久しぶり(って言っても半年ぶりくらい)のシングル気分に浮かれていました。"出会い"と名の付くイベントには、スケジュールが許す限り参加をしていた気がします。

 

僕がゲイ活動を始めたのは2012年のことですから、2015年はデビューから3年目。

 

『メンミク(*1)』を利用した初めてのリアルでビクビクしていた僕は果たしてどこへやら。一般的に"ゲイ活動"と呼ばれる一通りのことを経験し、すっかりゲイの世界に慣れきった僕は、この頃ゲイの友達と遊ぶのが楽しくしょうがありませんでした。

(*1)ゲイ向けの出会いアプリ

 

二ベロ(*2)で待ち合わせをして、やよい軒で晩ご飯を食べ、アーティ(*3)へ。ちょっと疲れたら仲通り(*4)のローソンでお酒を買って、そのまま店の前でたむろする...そんな、もし『るるぶ 新宿二丁目』があったら、"王道日帰りプラン!"なんて見出しを付けて紹介されそうな(※著者の勝手なイメージです)典型的なコースを、それこそ毎週のように繰り返していました。

(*2)新宿二丁目にあるベローチェ。(*3)新宿二丁目にあるナイトクラブ。(*4)新宿二丁目のメインストリート。

 

ゲイデビューからの3年という月日は、僕にとって中学の3年間と同じくらい濃密で、その間にすっかり"立派な"ゲイとなっていました。

 

そんな僕に周りの友達は言うのです。

 

「しゅんはすっかりゲイに染まっちゃったね」って。

 

僕はね、この"ゲイに染まる"という表現が、決まってネガティブな文脈で使われるのがどうにも気にくわない。

 

良いじゃないの、染まったって。法律違反じゃあるまいし。

 

そんな考えは変わっていないけれど、今はこの頃ほど押し出してはいません。この頃はゲイの"プライド"みたいなものを守るために極端に意地を張っていたんじゃないかなって思います。

 

そりゃ、22年間もゲイである自分を否定してきたんだもの。それくらいの"反動"はあって然るべきでしょう。

 

まぁそんな訳でですね、友達から「1/11に『Juerious Party』というホームパーティがあるんだけど、一緒に行かない?」と誘われた僕は、喜んで承諾したわけです。

 

 

会場はとてもオシャレな一軒家でした。

 

僕にとって、ホームパーティ形式のイベントは初めてだったと思います。

 

ゲイ活動に慣れてきたとはいえ、その頃(そして今も)ゲイであることをカミングアウトしているわけではないですから、普通の居酒屋で開催されるゲイの飲み会の際は、「知っている人がいたらどうしよう」という不安がどうしても出てきてしまいます。会話でも「ゲイ」という言葉の代わりに「こっち」という言葉を使う、みたいな"アウティングへの配慮"を徹底して。

 

でもその配慮の度合というのは、結構個人差があって、中にはオープンな席の居酒屋なのに、「ねぇ聞いて!!アタシついにカレシができたの!!」と言って身を乗り出してくる輩もおりますから、僕はその度に人を殺めて(隠喩です)、黙らせなければなりませんでした。

 

だからホームパーティ形式のイベントというのは、その配慮の要らない"100%ストレスフリーな"イベントなんです。

 

会場に人が集まっていくにつれ、僕は気持ちが高まっていきました。

 

 

ところで、ゲイというのはイケメンを見つけるのが実に得意な生き物です。

 

イケメンというのは本当に尊い存在で、よくかわいい孫なんかは"目に入れても痛くない"なんて言いますけど、僕はイケメンだったら(###検閲により削除されました###)に入れたって痛くない!と思ってますよ。...あ、すみません。ちょっと汚いこと言ってしまいました。

 

...

 

さらにですね、この「ゲイがイケメンを見つける力」、便宜上これをEと置換しますが、Eはゲイの活動歴の2乗に比例して、自然と向上していくことがわかっているんです。これは1905年にアルベルト・アインシュタインが、
「E=mc^2」(m=イケメン定数、c=ゲイ活動歴)
という式で証明したことでも有名ですね。さすがに常識なので皆さんもご存知のことでしょう。...ごめんなさい、こののくだりは嘘です。

 

でも、"イケメンサーチ力"が向上する件は本当です。

 

ゲイの皆さん、ちゃんと自分で気がついていますか?

 

アプリのロケーション画面で付近の画像を見る際の"下スクロール"のスピードとか、マッチングの時の"◯×選別"のスピードが年々速くなっていることに。

 

ちなみに、「僕の◯×選別時のクリックスピードは、高橋名人の16連射の速度に等しい」という研究結果が、2019年デューク大学の論文から出ているそうです。この前メンタリストDaiGoが紹介してました。...あごめんなさい、このくだりも嘘です。

 

(話が全然前に進まないので、いい加減ふざけた話やめますね)

 

要はゲイはイケメンをすぐに見つけられるってことですよ。もちろん、イケメンというのは人それぞれですけどね。

 

それは僕らにとって、英字新聞の中に急に使われている日本語を見つけたときとか、リスニング問題の中で知っている英単語が話されたときのように、周りに比べてくっきりと輪郭が浮かび上がった存在として認識されるのです。

 

 

そんな風だったかな。

 

僕が雅人を初めて見た時の印象は。

 

(続く)

 

★次回のお話:

2週間の恋 (2) - 迎春記

 

おわび

 

すみません。たかだか2週間の話だから1回の記事でさくっと書くつもりだったんですが、僕が思いつきで小説風にしようとしたせいで、とてもじゃないけど1回の記事で収まるものにならなくなってしまいました。書き出したら何か筆が止まらなくて。笑

 

全部お読み頂いた方はわかると思いますが、2週間のうちのまだ1日も話が進んでいないです。なんなら-21日です。

 

でもせっかくなので、この"密度"でやり切りたいと思います。

 

ということで...

 

 

 

 

『2週間の恋』まさかの連載化決定です!!!爆笑

 

本当は勢いのある今日のうちに仕上げたいんですけど、さすがに明日仕事なのでここらで切り上げます。ということで、つづきをお楽しみに!

 

次がいつになるかは自分でもわからないですが、そんな遅くはならないかと。

 

遅くなる場合は僕のtwitterで状況をお知らせしますね(←僕のアカウントをフォローしてねってことです)。

 

ではでは。